8/12(月・祝)、小金井市在住のシテ方観世流能楽師 津村禮次郎さんによる入門講座「Let’s 能」を開催。第3弾の今回は、能楽囃子にスポットをあてたレクチャーです。

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能は謡(うたい/ヴォーカル)と舞(まい/ダンス)、それらをつなぐ囃(はやし/ミュージック)から成る、いわばミュージカル。ただし、能楽囃子はミュージカルや歌舞伎と異なり、ヴァイオリンや三味線のような弦楽器がないのが特徴だそうで、使われる楽器は、太鼓、大鼓、小鼓、笛の4種類です。胴と皮の部分に分解された鼓を客席に回してくださり、手にとって観察しながら、その素材やしくみの説明を聞きました。

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興味深かったのは、舞方(まいかた)と囃方(はやしかた)のコミュニケーションのとり方です。指揮者もいない、面をつけているからアイコンタクトも取れない中、舞方は謡の「イヨーッ!」「イヨッ!イヨッ!イヨッ!」「ホー!」などのかけ声を聞いて、囃方は舞の足元の動きをみてタイミングを合わせているそう。そのため、お互いの理解が必要で、CDなどの音源ではやりにくいとのことでした。

前半の最後は、津村先生の太鼓に合わせて『羽衣』の一節をうたってみる体験をしました。

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後半は、能管・篠笛奏者の田中義和さんも加わり、笛のお話を聞きました。
能の音楽には弦楽器がなく、音程を合わせる必要のある楽器が他にないため、笛も音程よりも音色が大切だそう。その音色は笛の素材、塗りの厚さ、巻きの多さによって、変わってくるということで、さまざまな笛の聴きくらべ。甲高い音、硬い金属のような鋭い音、柔らかく哀愁が漂う音、賑やかな祭囃子などを聞きました。

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最後はお二人による、颯爽とした神舞(かみまい)。寸法(すんぽう/曲の長さ)をその場で打ち合わせて、披露してくださいました。

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小金井薪能実行委員会委員長の佐藤さんからは、8/25(日)開催の「第41回小金井薪能」のお知らせがありました。津村先生をはじめとした豪華な出演者がつどい、江戸東京たてもの園の旧光華殿をバックにした最高のロケーションで繰り広げられる幽玄の世界をお楽しみに。

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〒184-0004
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TEL: 042-380-8077
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開館時間: 9:00 ~ 22:00
受付時間: 9:00 ~ 19:00
休館日: 毎月第2火曜日および第3火曜日(祝日の場合はその直後の平日) / 年末年始 / 保守点検日
【イベントレポート】
能楽師 津村禮次郎の能楽入門講座「Let's 能 vol.3」《共催》
19. 08. 15

8/12(月・祝)、小金井市在住のシテ方観世流能楽師 津村禮次郎さんによる入門講座「Let’s 能」を開催。第3弾の今回は、能楽囃子にスポットをあてたレクチャーです。

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能は謡(うたい/ヴォーカル)と舞(まい/ダンス)、それらをつなぐ囃(はやし/ミュージック)から成る、いわばミュージカル。ただし、能楽囃子はミュージカルや歌舞伎と異なり、ヴァイオリンや三味線のような弦楽器がないのが特徴だそうで、使われる楽器は、太鼓、大鼓、小鼓、笛の4種類です。胴と皮の部分に分解された鼓を客席に回してくださり、手にとって観察しながら、その素材やしくみの説明を聞きました。

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興味深かったのは、舞方(まいかた)と囃方(はやしかた)のコミュニケーションのとり方です。指揮者もいない、面をつけているからアイコンタクトも取れない中、舞方は謡の「イヨーッ!」「イヨッ!イヨッ!イヨッ!」「ホー!」などのかけ声を聞いて、囃方は舞の足元の動きをみてタイミングを合わせているそう。そのため、お互いの理解が必要で、CDなどの音源ではやりにくいとのことでした。

前半の最後は、津村先生の太鼓に合わせて『羽衣』の一節をうたってみる体験をしました。

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後半は、能管・篠笛奏者の田中義和さんも加わり、笛のお話を聞きました。
能の音楽には弦楽器がなく、音程を合わせる必要のある楽器が他にないため、笛も音程よりも音色が大切だそう。その音色は笛の素材、塗りの厚さ、巻きの多さによって、変わってくるということで、さまざまな笛の聴きくらべ。甲高い音、硬い金属のような鋭い音、柔らかく哀愁が漂う音、賑やかな祭囃子などを聞きました。

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最後はお二人による、颯爽とした神舞(かみまい)。寸法(すんぽう/曲の長さ)をその場で打ち合わせて、披露してくださいました。

IMG_5224.JPGIMG_5231.JPG

小金井薪能実行委員会委員長の佐藤さんからは、8/25(日)開催の「第41回小金井薪能」のお知らせがありました。津村先生をはじめとした豪華な出演者がつどい、江戸東京たてもの園の旧光華殿をバックにした最高のロケーションで繰り広げられる幽玄の世界をお楽しみに。

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