JR中央線「武蔵小金井駅」南口駅前にある文化施設です。578席の大ホールをはじめ、小ホール、市民ギャラリー、4つの練習室、和室、マルチパーパススペースがあります。
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〒184-0004
東京都小金井市本町6-14-45 TEL: 042-380-8077 FAX: 042-380-8078 開館時間: 9:00 ~ 22:00 受付時間: 9:00 ~ 20:00 休館日: 毎月第2火曜日および第3火曜日(祝日の場合はその直後の平日) / 年末年始 |
友の会イベントレポート 「知って楽しむ世界の音楽 幻の古楽器『バリトン』」 |
19. 06. 13 |
6/4(火)に、友の会「こがねいメンバーズ」会員限定イベント「知って楽しむ世界の音楽 幻の古楽器『バリトン』」を開催しました。
声楽のバリトンでもなく、バリトンサックスでもない、このチェロのような楽器が“バリトン”です。
まず前半は、 このバリトンの構造と歴史について、エステルハージー・アンサンブルのミヒャエル・ブリュッシングさんがレクチャー。
ヴィオラ・ダ・ガンバと同じように張られた6~7本のガット弦のうしろ側に、9~27本もの金属製の共鳴弦が張られているのが特徴で、表の弦を弓で弾くと、うしろ側の弦が共鳴し、シャラシャラという柔らかな鈴のような音色や、倍音の豊かな残響が生まれます。
ネックの裏側は空洞になっていて、共鳴弦を左手の親指でハープのように爪弾いて演奏します。その複雑な構造ゆえ、演奏するのも、楽器を製作するのも難しく、作り手もほとんどいません。現在は世界に100台ほどしかない、まさに幻の楽器です。
後半は、ミニコンサート。
バリトンを愛したエステルハージー家に仕え、またニコラウスⅠ世・エステルハージー候の友人でもあった、ハイドンの曲を中心に、3曲演奏。当時のサロンコンサートの雰囲気を味わいました。
一見、擦弦楽器(弓で弦をこすって音を出す楽器)だけが並んでいる舞台から、リュートやハープ、チェンバロにも似た撥弦楽器(弦を弾いて音を出す楽器)の音が随所に聴こえる音楽は、不思議な魅力にあふれていました。
休憩時間には、演奏者のご好意で、バリトンを身近に見たり、触れたり、撮影したりできる機会を設けていただき、多くのお客さまがバリトンを囲んで談笑する場面がありました。
出演者のみなさんからは、「お客さまの関心が高く、たくさんの質問を受けて嬉しかった」とのお声がありました。
今後の友の会「こがねいメンバーズ」会員限定イベントも、どうぞお楽しみに。
[出演]
エステルハージー・アンサンブル
・ミヒャエル・ブリュッシング(写真中央、バリトン)
・アンドラーシュ・ボリキ(写真右、バロックヴィオラ)
・マリア・ブリュッシング(写真左、バロックチェロ)
[演奏曲目]
・F.J.ハイドン:バリトン三重奏曲 ロ短調
・A.L.トマジーニ:バリトン三重奏曲 第12番
・F.J.ハイドン:バリトン三重奏曲 ニ長調