コロナ禍で公演の中止や延期が相次いだため、久々のイベントレポートとなりました。

今回の友の会「こがねいメンバーズ」会員限定イベントは、「中川瑞葉 ピアノ・コンサート ~天空の響きと現代の音楽~」と題し、小金井在住のピアニスト中川瑞葉さんが、"月、星、宇宙"をテーマにした楽曲を中心に、現代音楽の魅力的な世界へと誘いました。

定員を大幅に抑え、受付では検温や体調確認用紙の提出など、みなさまにご協力をいただきながらの開催となりましたが、開演前より、コンサートの再開を待ち望んでいた会員さまの静かで熱い期待をひしひしと感じました。

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サティの「4つのオジーブ 第1番」、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」の演奏に続いて、自己紹介。沖縄で農業をやったり、自動車整備工場でアルバイトをしたりといったピアニストらしからぬ(!?)経歴や、ステイホーム期間中にお子さまやワンちゃんと野川を散歩されたこと、小金井名物の坂を克服するために電動自転車を購入したことなどの地元トークに、久々のコンサートへのお出かけで緊張されていたお客さまもホッと笑顔になりました。

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また、ヴォーカルのジェシカさんとのプロジェクト"RE-CLASSIC STUDIES(クラシック音楽の再生と翻訳)"について映像を交えてご紹介いただきました。フォーレやドビュッシーの歌曲をクラシックの声楽家ではないヴォーカリストが歌い、効果音や音響のエフェクトを加え、現代的にアレンジ。新鮮でありながら、すっと耳になじむ、不思議で素敵なプロジェクトのご紹介でした。次に企画されているというラヴェルも楽しみです。

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前半の最後はヒナステラの「アルゼンチン舞曲集」。激しいリズムや複雑かつロマンティックなハーモニー、土俗的でダイナミックなスケール感の大きい演奏を楽しみました。

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後半は西村朗の「ピアノのための《星の鏡》」からスタート。楽譜に「天空はるかに冷たくきらめく星の鏡」とあり、中川さんが「無音より静かな音」と表現する、まさに天空の響きが会場を満たし、至福のひとときとなりました。

続いて、その《星の鏡》にも用いられていた「倍音」のしくみや、現代音楽で用いられる手法のひとつである「内部奏法」について、映像やデモンストレーションを交えて解説。

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最後は、中川さんのライフワークともいえるクラムの楽曲「マクロコスモス」を、楽譜を投影しながら演奏。十字型や螺旋状などの独特な楽譜を眺めながら聴くことで、よりイメージを膨らませることができたのではないでしょうか。

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今後の友の会「こがねいメンバーズ」会員限定イベントも、感染防止対策を講じながら、みなさまの興味関心が広がるような企画をご用意していきます。どうぞお楽しみに。

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[出演]中川瑞葉(ピアニスト)

[演奏曲目]
・サティ: 4つのオジーヴ 第1番
・モーツァルト: きらきらぼし変奏曲
・ヒナステラ: アルゼンチン舞曲集 Op.2
    -年老いた牛飼いの踊り
    -優雅な娘の踊り
   -ガウチョの踊り
・西村 朗:ピアノのための《星の鏡》
・クラム:マクロコスモス第1,2巻 より
-死と雨のヴァリエーション「魚座」
    -牧歌(紀元前10,000年のアトランティスの王国から)「牡牛座」
    -無限の魔法陣(無窮動)「獅子座」
    -夢の映像(愛と死の音楽)「双子座」
(アンコール)
・ドビュッシー:月の光

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〒184-0004
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TEL: 042-380-8077
FAX: 042-380-8078

開館時間: 9:00 ~ 22:00
受付時間: 9:00 ~ 19:00
休館日: 毎月第2火曜日および第3火曜日(祝日の場合はその直後の平日) / 年末年始 / 保守点検日
友の会イベントレポート
「中川瑞葉 ピアノ・コンサート ~天空の響きと現代の音楽~」
20. 10. 01

コロナ禍で公演の中止や延期が相次いだため、久々のイベントレポートとなりました。

今回の友の会「こがねいメンバーズ」会員限定イベントは、「中川瑞葉 ピアノ・コンサート ~天空の響きと現代の音楽~」と題し、小金井在住のピアニスト中川瑞葉さんが、"月、星、宇宙"をテーマにした楽曲を中心に、現代音楽の魅力的な世界へと誘いました。

定員を大幅に抑え、受付では検温や体調確認用紙の提出など、みなさまにご協力をいただきながらの開催となりましたが、開演前より、コンサートの再開を待ち望んでいた会員さまの静かで熱い期待をひしひしと感じました。

IMG_8110.JPGIMG_8123.JPG


サティの「4つのオジーブ 第1番」、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」の演奏に続いて、自己紹介。沖縄で農業をやったり、自動車整備工場でアルバイトをしたりといったピアニストらしからぬ(!?)経歴や、ステイホーム期間中にお子さまやワンちゃんと野川を散歩されたこと、小金井名物の坂を克服するために電動自転車を購入したことなどの地元トークに、久々のコンサートへのお出かけで緊張されていたお客さまもホッと笑顔になりました。

IMG_8128.JPGIMG_8151.JPG

また、ヴォーカルのジェシカさんとのプロジェクト"RE-CLASSIC STUDIES(クラシック音楽の再生と翻訳)"について映像を交えてご紹介いただきました。フォーレやドビュッシーの歌曲をクラシックの声楽家ではないヴォーカリストが歌い、効果音や音響のエフェクトを加え、現代的にアレンジ。新鮮でありながら、すっと耳になじむ、不思議で素敵なプロジェクトのご紹介でした。次に企画されているというラヴェルも楽しみです。

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前半の最後はヒナステラの「アルゼンチン舞曲集」。激しいリズムや複雑かつロマンティックなハーモニー、土俗的でダイナミックなスケール感の大きい演奏を楽しみました。

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後半は西村朗の「ピアノのための《星の鏡》」からスタート。楽譜に「天空はるかに冷たくきらめく星の鏡」とあり、中川さんが「無音より静かな音」と表現する、まさに天空の響きが会場を満たし、至福のひとときとなりました。

続いて、その《星の鏡》にも用いられていた「倍音」のしくみや、現代音楽で用いられる手法のひとつである「内部奏法」について、映像やデモンストレーションを交えて解説。

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最後は、中川さんのライフワークともいえるクラムの楽曲「マクロコスモス」を、楽譜を投影しながら演奏。十字型や螺旋状などの独特な楽譜を眺めながら聴くことで、よりイメージを膨らませることができたのではないでしょうか。

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今後の友の会「こがねいメンバーズ」会員限定イベントも、感染防止対策を講じながら、みなさまの興味関心が広がるような企画をご用意していきます。どうぞお楽しみに。

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[出演]中川瑞葉(ピアニスト)

[演奏曲目]
・サティ: 4つのオジーヴ 第1番
・モーツァルト: きらきらぼし変奏曲
・ヒナステラ: アルゼンチン舞曲集 Op.2
    -年老いた牛飼いの踊り
    -優雅な娘の踊り
   -ガウチョの踊り
・西村 朗:ピアノのための《星の鏡》
・クラム:マクロコスモス第1,2巻 より
-死と雨のヴァリエーション「魚座」
    -牧歌(紀元前10,000年のアトランティスの王国から)「牡牛座」
    -無限の魔法陣(無窮動)「獅子座」
    -夢の映像(愛と死の音楽)「双子座」
(アンコール)
・ドビュッシー:月の光