今をときめく二人の俊才、バンドネオン奏者・三浦一馬さんと、チェロ奏者・宮田 大さんによるスペシャル・デュオ公演を開催しました。
各方面からひっぱりだこの二人の登場に、早くから大変多くの方が楽しみにされ、さらにバンドネオンとチェロという珍しい組み合わせにも注目が集まったこのコンサート。若き名手たちの華麗な演奏とその期待以上のマッチングに、誰もが虜になりました。
幕開けは、なんとJ.S.バッハの作品から。バンドネオンとチェロとバッハ?!どんな雰囲気になるのか想像がつかない取り合わせに思われましたが、これが意外にも違和感なく、むしろ懐かしささえ覚えるような音空間が広がり、生まれも育ちも異なる二つの楽器の特性と相性の良さを知らされました。その魅力を活かして、前半はクラシックや映画音楽を中心にしたプログラムが披露され、繊細さ、素朴さ、力強さ、華やかさ…名手にしか成し得ない幅広い表現で美しい音楽を楽しみました。
後半は、バンドネオンのエンジン全開、エッジの効いたリズムと音色がリードしつつ、チェロの力強くも温かく、哀愁を帯びた歌声が重なり、今なお愛され大切にされるタンゴの古典の名曲から、今年生誕100年のピアソラの作品まで、魅惑のタンゴの世界へと誘われました。
また、演奏の合間には、奏者ならではの視点からのトークや解説も交えられ、会場からは「へ~!」という声も起き、皆さん興味津々の様子でした。
卓越した技量と類稀な表現力で紡がれる音楽は、思わず唸ってしまうほどの説得力があり、それ以上に、互いに尊重し合いリスペクトし合っている様が滲み出て、紳士的な音楽が空間を包み込みました。その音色は、大変心地よい風となって、私たちの心にそよぐかのようでした。
公演の様子は、「こがねいジュニア特派員」が、楽器の特性やアーティストの裏話までわかりやすくレポートしてくれています!チケット完売につきご来場いただけなかった皆様も、当日の様子をぜひご覧ください!
【こがねいジュニア特派員 イベントレポート vol.14】
【こがねいジュニア特派員 イベントレポート vol.15】
ご来場、ありがとうございました。
公演写真:藤本史昭
アンヘル・ビジョルド:エル・チョクロ
ガルデル:想いの届く日
ご来場ありがとうございました。