【イベントレビュー】第25回 こがねい落語特選 <納涼>風鈴にソーダ水の会
まだ夏の名残を感じる9月初旬、爽やかな笑いで暑さを吹き飛ばす「落語特選 納涼 風鈴にソーダ水の会」を開催しました。
最初に登場したのは三笑亭夢ひろさん。演目は古典落語の定番「饅頭こわい」。軽やかな語り口で一気に和ませ、満員の会場はお客様の笑い声で満ちあふれました。
続いては、落語協会初の女性抜擢真打・林家つる子師匠。多摩地域とも縁が深く、地元ラジオでのMCや学生時代の立川での暮らしをまくらで披露し、観客をぐっと引き込みます。その後の「お菊の皿」では、美人幽霊を一目見ようと大勢の観客が押しかけ、幽霊のお菊ちゃんがアイドルに変貌していく様子を巧みな声色と熱のこもった身振り手振りで演じ、客席は大きな笑いと拍手に包まれました。
前半のトリを務めたのは、エネルギッシュな高座で人気の三遊亭萬橘師匠。まくらはコンプライアンス問題。「言っちゃいけない言葉が多い」と次から次へと出てくる風刺的なセリフに会場は爆笑の渦。その後の演目「四段目」では、蔵に閉じ込められた定吉が空腹しのぎに、その場にあった短刀を手に「忠臣蔵」の小芝居を始め、その様子を聞いて慌てる旦那とのギャップをテンポよく描き、サゲまで一気に持っていきました。
仲入り後は、浪曲師・玉川太福師匠が登場。曲師・伊丹 明さんの歯切れの良い三味線の音色に乗せ、「清水次郎長伝 石松三十石船道中」を演じます。太福師匠の張りのある声と絶妙な間合いが冴えわたり、森の石松の姿がまざまざと目の前に浮かぶよう。迫力ある浪曲に客席は引き込まれました。
そして大トリは柳家喬太郎師匠。浪曲「清水次郎長伝」をベースにした新作落語の「任侠流山動物園」(三遊亭白鳥・作)を披露。流山動物園の豚次たちと上野動物園のパンダ親分との決闘という奇想天外な物語を、喬太郎師匠が変幻自在な話芸で演じ、会場を沸かせます。そして最後は太福師匠が演じた“侠客”に倣って「ちょうど時間となりました〜」と浪曲の決め台詞で締め、万雷の拍手で幕を閉じました。
ご来場いただきましたみなさま、このレポートを読んでいただきましたみなさま、ありがとうございました。
■この公演は、小学生による「こがねいジュニア特派員」も鑑賞しています。後日、特派員レポートを公開しますので、お楽しみに!
公演写真:藤本史昭
本日の番組表
本日の番組表は以下の通りです。
[落語]饅頭こわい・・・・・・三笑亭夢ひろ
[落語]お菊の皿・・・・・・・林家つる子
[落語]四段目 ・・・・・・・三遊亭萬橘
<お仲入り>
[浪曲]清水次郎長伝
石松三十石船道中・・玉川太福(曲師 伊丹明)
[落語]任侠 流山動物園 ・・・柳家喬太郎
ご来場、ありがとうございました。
まだ夏の名残を感じる9月初旬、爽やかな笑いで暑さを吹き飛ばす「落語特選 納涼 風鈴にソーダ水の会」を開催しました。
最初に登場したのは三笑亭夢ひろさん。演目は古典落語の定番「饅頭こわい」。軽やかな語り口で一気に和ませ、満員の会場はお客様の笑い声で満ちあふれました。
続いては、落語協会初の女性抜擢真打・林家つる子師匠。多摩地域とも縁が深く、地元ラジオでのMCや学生時代の立川での暮らしをまくらで披露し、観客をぐっと引き込みます。その後の「お菊の皿」では、美人幽霊を一目見ようと大勢の観客が押しかけ、幽霊のお菊ちゃんがアイドルに変貌していく様子を巧みな声色と熱のこもった身振り手振りで演じ、客席は大きな笑いと拍手に包まれました。
前半のトリを務めたのは、エネルギッシュな高座で人気の三遊亭萬橘師匠。まくらはコンプライアンス問題。「言っちゃいけない言葉が多い」と次から次へと出てくる風刺的なセリフに会場は爆笑の渦。その後の演目「四段目」では、蔵に閉じ込められた定吉が空腹しのぎに、その場にあった短刀を手に「忠臣蔵」の小芝居を始め、その様子を聞いて慌てる旦那とのギャップをテンポよく描き、サゲまで一気に持っていきました。
仲入り後は、浪曲師・玉川太福師匠が登場。曲師・伊丹 明さんの歯切れの良い三味線の音色に乗せ、「清水次郎長伝 石松三十石船道中」を演じます。太福師匠の張りのある声と絶妙な間合いが冴えわたり、森の石松の姿がまざまざと目の前に浮かぶよう。迫力ある浪曲に客席は引き込まれました。
そして大トリは柳家喬太郎師匠。浪曲「清水次郎長伝」をベースにした新作落語の「任侠流山動物園」(三遊亭白鳥・作)を披露。流山動物園の豚次たちと上野動物園のパンダ親分との決闘という奇想天外な物語を、喬太郎師匠が変幻自在な話芸で演じ、会場を沸かせます。そして最後は太福師匠が演じた“侠客”に倣って「ちょうど時間となりました〜」と浪曲の決め台詞で締め、万雷の拍手で幕を閉じました。
ご来場いただきましたみなさま、このレポートを読んでいただきましたみなさま、ありがとうございました。
■この公演は、小学生による「こがねいジュニア特派員」も鑑賞しています。後日、特派員レポートを公開しますので、お楽しみに!
公演写真:藤本史昭
本日の番組表は以下の通りです。
[落語]饅頭こわい・・・・・・三笑亭夢ひろ
[落語]お菊の皿・・・・・・・林家つる子
[落語]四段目 ・・・・・・・三遊亭萬橘
<お仲入り>
[浪曲]清水次郎長伝
石松三十石船道中・・玉川太福(曲師 伊丹明)
[落語]任侠 流山動物園 ・・・柳家喬太郎
ご来場、ありがとうございました。