秋の心地良い風が吹く3連休中日の午後、満員の観客を迎えて、フラメンコギタリストの沖 仁、クラシックギタリストの大萩康司、ジャズギタリストの小沼ようすけによる"TRES" のコンサートを開催しました。
ステージのライティングが客席の耳目を集め、静けさが訪れると、フランシスコ・タレガの「アルハンブラの思い出」でコンサートの幕が開きました。それぞれのスタイルを活かしつつも調和した演奏で、細やかなトレモロと物悲しくも優雅なメロディが会場を包み込みます。
最初の曲が終わると客席の拍手を受け、3人がお互いを紹介します。ホールについて「ギターの中にいるみたい」「音がふわっと返ってくるのが美しい」という賛辞もいただきました。
2曲目は沖さんと大萩さんのデュオでアンドリュー・ヨークの「三千院」。静謐で美しいメロディーラインに酔いしれます。続く大萩さんのソロではレオ・ブローウェルの「11月のある日」を披露。秋の終わりを感じさせる哀愁漂うクラシックギターの音色が心に澄み渡ります。
大萩さんと小沼さんのデュオ、ヘンリー・マンシーニの「ムーン・リバー」では、柔らかな音色が映画のワンシーンを思い起こさせる演奏が展開されました。
前半の最後には、小沼さん作曲による「Flyway」が3人の迫力ある演奏で披露され、終了しました。合間に、前日の大阪公演からの移動中に起きたハプニングを交えた楽しいトークが繰り広げられ、観客は笑顔で満たされました。
後半は、沖仁さんと小沼ようすけさん、それぞれのオリジナル曲をソロでお届け。沖さんはフラメンコへの誇りと敬意を込めた「Respeto y Orgullo」を演奏し、情熱的な演奏で聴衆を魅了。一方、小沼さんは独特の浮遊感を持つ「Your Smile」を軽やかに奏でました。
チック・コリアの「Spain」では、2人のエネルギッシュな掛け合いが会場を盛り上げました。
最後のパートでは、3人が揃ってセルジオ・アサドの「Invitation」、スタンリー・マイヤーズの「Cavatina」、そして「アランフェス協奏曲」の "TRES" バージョンを演奏。鳴りやまないアンコールの拍手にローラン・ディアンスの「Tango en skai」で応え、3人のギタリストそれぞれの技と情熱が交錯する、他に類を見ないステージの幕を閉じました。
お客様からは「三者三様で素晴らしく、見事なハーモニーを奏でてくださいました」「優しく包んでくれるような音色でとても感動的でした」などのお声をいただきました。
小金井市イメージキャラクターのこきんちゃんと一緒に記念写真も。
ご来場いただきましたみなさま、このレポートを読んでいただきましたみなさま、ありがとうございました。
■公演の様子は、小学生の「こがねいジュニア特派員」もレポートしてくれています。こちらもぜひご覧ください。
【こがねいジュニア特派員 イベントレポート vol.13】
(公演写真:藤本史昭)
「TRES」セットリストは以下のとおりです。
(沖 仁:◆ 大萩康司:● 小沼ようすけ:★)
ご来場、ありがとうございました。
【1st set】
フランシスコ・タレガ:アルハンブラの思い出(◆●★)
アンドリュー・ヨーク:三千院(◆●)
レオ・ブローウェル:11月のある日(●)
ヘンリー・マンシーニ:ムーン・リバー(●★)
小沼ようすけ:Flyway(◆●★)
【2nd set】
沖仁:respeto y orgullo(◆)
小沼ようすけ:Your Smile(★)
チック・コリア:Spain(◆★)
セルジオ・アサド:Invitation(◆●★)
スタンリー・マイヤーズ:Cavatina(◆●★)
ホアキン・ロドリーゴ:アランフェス協奏曲より (TRES Ver.)(◆●★)
【アンコール】
ローラン・ディアンス:Tango en skai(◆●★)