小金井 宮地楽器ホール

  • ホーム
  • よくあるご質問
  • お問合せ
  • サイトマップ

イベント詳細

  • 概要
  • ピックアップ

【イベントレビュー】 [こがねい落語特選]新春 昇華爛漫の会

おかげさまをもちまして、納涼落語に続き、満員御礼となった2024年の初笑い。
前座は柳亭市助さんによる『牛ほめ』。学校寄席などでも人気の演目で開幕です。

そして昨年5月に真打に昇進した立川小春志師匠の登場です。小金井にキャンパスのある東京農工大学落語研究会出身の小春志師匠は、二ツ目の「こはる」時代にも、当館の数多くのイベントに出演。ということで、もちろんマクラは小金井ネタ。どっかんどっかん沸かせて、観客の心を鷲掴みにしたところで、夫婦のもめごとを長屋の兄さんがうまいこと収める滑稽話『風呂敷』を披露。溌溂とした勢いあるべらんめい口調で、江戸の庶民のくらしが目に浮かぶようでした。
写真

続いては古今亭文菊師匠。小春志師匠とコントラストをなすかのような、上品でたおやかな、独特な雰囲気でスススーと登壇し、これまた珍妙なお稽古処「あくび指南所」を舞台にした『あくび指南』を。様々な登場人物を、語り口調のみならず、たっぷりすぎる間と表情などで魅せる、抜群の演技力で演じ、客席は、クスクス笑いから徐々に堪えられずに漏れる笑い声が折り重なり、最後には爆笑、と渦を巻くように盛り上がっていきました。
写真

仲入り後は柳家わさび師匠による新作落語『MCタッパ』。老朽化した自宅を肝試しスポットとして、騒がしい若者「パーリーピーポー」が押しかけるのに迷惑している老夫婦が、逆に自らがパリピの振る舞いを習おうと、クラブDJに弟子入りするという噺。「エモい」などの若者言葉や特有の仕草などに戸惑いつつも熱心に教えを乞う老夫婦、面倒くさがりながらも一生懸命教えるラッパー口調のDJの描写がなんともいえない可笑しみがあり、会場の笑いも絶えませんでした。
写真

そして大トリは柳亭市馬師匠。美声の持ち主としても有名な師匠はマクラで早速、「こがねい落語特選」に寄せる相撲甚句を披露し、観客もスタッフも大感激。
落語は春を呼ぶこの季節に相応しく『竹の水仙』。身をやつして宿屋で酒浸りになっていた左甚五郎は宿の主の追い立てにあうが、そこは天下の名工。慌てもせずに竹で水仙を作り、水に差しておくとなんと花が開く。それを見た大名が大金を払ってお買い上げという噺。安定感のある語り口に、情景がありありと目に浮かぶようで、さすがの名人芸に大きな拍手が贈られました。
写真

ホワイエでは、今回も『にっぽん、体感。―古典芸能の祭典』シリーズ共通の来場者特典企画を実施。友の会年会費無料、出演者のサイン色紙、和イラストの雑貨など(特典は公演により異なります)が抽選で当たる企画に、多くのご応募があり賑わいました。このシリーズも残るは、3/9(土)「『星の王子さま』との出逢い~能と音楽で綴る物語~」です。ぜひご来場・ご参加ください。
詳しくはこちら→【にっぽん、体感。―古典芸能の祭典】

写真 写真

ご来場いただきましたみなさま、このレポートを読んでいただきましたみなさま、ありがとうございました。

■公演の様子は、小中学生の「こがねいジュニア特派員」もレポートしてくれています。こちらもぜひご覧ください。
【こがねいジュニア特派員 イベントレポート vol.29】
【こがねいジュニア特派員 イベントレポート vol.30】

公演写真:藤本史昭

本日の番組表

こがねい落語特選「新春 昇華爛漫の会」の番組は、以下の通りです。

〔開口一番〕 柳亭市助・・・牛ほめ
〔落語〕 立川小春志・・・・風呂敷
〔落語〕 古今亭文菊・・・・あくび指南
    <お仲入り>
〔落語〕 柳家わさび・・・・MCタッパ
〔落語〕 柳亭市馬・・・・・竹の水仙

ご来場、誠に有難うございました。

よくあるご質問 友の会こがねいメンバーズ 小金井宮地楽器ホールスタッフブログ

ページトップ