小金井 宮地楽器ホール

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【イベントレビュー】 「DUO×DUO ~4人の名手が奏でる多彩なデュオ~」

開館10周年の記念イヤーの締めくくりとなる主催公演は、まさに「THE SUPER PREMIUM」の冠どおり、クラシックギターの名手4人が10年ぶりに小金井に集う豪華なコンサート。
荘村清志さん、福田進一さん、鈴木大介さん、大萩康司さんの4人が6通りの組み合わせで、二重奏(デュオ)を次々と聴かせてくださいました。

荘村さんと大萩さんによる『6つの対話風小二重奏曲』より「ラルゴ」「ロンド」(カルリ)で、幕を明けるなり、ギターのあたたかい音色がホールを優しく包みました。

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続いては、福田さんと鈴木さんのデュオで、情感たっぷりの「間奏曲」と、おしゃれであたたかみのある「スケルツィーノ・メヒカーノ」を。味わいの異なるポンセの小品で、どんどんギターの魅力に引き込まれていきます。

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次の2曲は、荘村さんと福田さんによるデュオ。
『2台のマンドリンのための協奏曲』より「アンダンテ」(ヴィヴァルディ)では美しくも哀しいメロディが歌われ、お二人の委嘱による「ミッドナイト・メモリーズ」(レイモン)では2本のギターのためのオリジナル曲であるがこその、味わい深い音の重なりが、熟練のアンサンブルによって奏でられました。

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演奏の合間には、出会って20年という4人の親しい間柄が垣間見られる、和やかなトークも繰り広げられ、ステージ上も客席も笑顔であふれました。

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ピアソラの『タンゴ組曲』より「アンダンテ」「アレグロ」で華やかに前半を締めくくると、後半は武満 徹の映画音楽から。「椰子の木陰で」(アルベニス)ではハバネラのリズムで異国情緒を味わい、続く「アルハンブラの思い出」(タレガ)ではギターの魅力のひとつ、優雅なトレモロ奏法を堪能しました。
ピアノ曲として有名なフォーレの組曲『ドリー』やメンデルスゾーン『無言歌集』は、ギター・デュオで聴くと、より可愛らしく繊細で軽やかな雰囲気に。

かと思えば、荘村さんと福田さんによる『エレジー風フーガ』(テデスコ)は、痛切に何かを訴えるような重厚な熱演で、ギターの表現の幅に驚かされました。

最後は、全員による四重奏でディアンスの『ハムサ』より「チュニス・チュニジア」をお届け。
大萩さんのギターのボディを叩くリズムに、鈴木さんの弦を弛ませながらのグリッサンド、荘村さん、福田さんのアラビア音階のメロディへと、遊び心あふれるオープニングからワクワクする曲で、エキゾチックでスリリングな演奏を楽しみました。



アンコールもたっぷり2曲。
荘村さんののびやかな高音ビブラート、福田さんの愛おしそうにギターを抱えてのまろやかな音色、鈴木さんの深く響く中低音の分散和音、大萩さんのセンスあふれるオブリガードやパーカッションなどなど、様々なエッセンスはもとより、楽曲や楽器、4人の名手の組み合わせにより異なるギターの多彩な魅力を、細やかな音の粒まで響く大ホールで味わい尽くす、大充実のひとときとなりました。

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■小中学生の「こがねいジュニア特派員」は、どのように感じたのでしょうか。こちらもぜひご覧ください。
【こがねいジュニア特派員 イベントレポート vol.32】

(公演写真:藤本史昭)

本日のアンコール曲目

本日のアンコール曲目はこちらです。

スペイン民謡(鈴木大介編): 禁じられた遊び
~映画『ディタハンター』より「カヴァティーナ」
ボッケリーニ:ファンダンゴ

ご来場、ありがとうございました。

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