小金井 宮地楽器ホール

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【イベントレビュー】トイピアノで聴くショパン

みなさん、「トイピアノ」はご存じでしょうか。
文字通り「トイ=おもちゃ」でありながら、れっきとした楽器でもある「トイピアノ」。

今回は、開館10周年記念の4日間にわたるピアノ・フェスティバル「ピアノ! ぴあの!! PIANO!!!」の中で、トイピアノによる「世界一小さなショパン・コンサート」を開催しました。

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出演は、クラシック音楽ファシリテーターとして執筆や講演で活躍する傍ら、トイピアノの収集家であり伝道師としても活動されている飯田有抄さん。

まずは、新井鷗子著『ショパン ピアノは歌う ぼくの心を』を朗読しながら、そのシーンに合わせた小品の数々をお届け。
飯田さんのやさしい語りと、「華麗なる大円舞曲」「ノクターン」「別れの曲」「雨だれの前奏曲」などの名曲で、ショパンの半生が紡がれていくと、小さなお客様たちのお耳もピーン!その絵本のような世界観を楽しみました。

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後半は、ナビゲーターの浦久俊彦さんも登壇し、ステージにずらっと並んだトイピアノの特徴や音色を1台ずつ紹介。
5,000円程度で買える、プラスチック製のいわゆるおもちゃのピアノは赤ちゃんを夢中にさせるキラキラした音色、フランス製のアンティークな高級ミニピアノはまろやかなチャイムのような音色、アメリカ製のトイピアノは若干のノイズを含んだからくり時計のようなノスタルジックな音色、と実に様々。

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なんと、トイピアノのために書かれたオリジナル曲もあるということで、沈黙も音楽とした「4分33秒」でおなじみの前衛的な音楽家ジョン・ケージによる「トイピアノのための組曲」と、ステファン・モンタギューによる「ミラベッラ~トイピアノのためのタランテラ」を披露。プリペアードピアノにも似た宇宙的な響きや、カタカタとしたタッチ音を含め、ある種の「機械仕掛け」を感じさせる不気味さなど、「トイピアノ」と聞いて思い浮かべるようなかわいらしい雰囲気とは一味違う、楽器としての魅力と可能性を感じることができました。

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そして、ピアノの手習いの定番、ブルグミュラーの練習曲や、飯田さん作曲の組曲「ねこの呼吸」より「旅するねこ」で終演。

そのかわいらしい見た目はもちろん、多彩な音色や楽曲にも魅了されっぱなしのコンサートとなりました。


■お子さまの来場も多かった本公演。小中学生の「こがねいジュニア特派員」は、どのように感じたのでしょうか。特派員レポートもぜひご覧ください。
【こがねいジュニア特派員 イベントレポート vol.27】

(公演写真:藤本史昭)

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