2月の終わりに、東京学芸大学 博多研究室のみなさんと共に、「共生社会の実現」を考えるきっかけとなるようなアートイベントを企画し、開催しました。
題して、「気づく・築く・結びつく~こがねいおしゃべりの森~」!
イベントは参加型アートと対話型演劇ワークショップの2本立てで構成されています。
まずは、参加型アート「みんなのつぶやきジオラマ」。
駅前にある当館は、コンサートなどの目的があって訪れる方のほか、ちょっとした休憩や待ち合わせ、バス待ちなどでふらっと立ち寄られる方も多い施設です。
そこで、そんな交差点となっている1階のマルチパーパススぺ―スに「おもいでジオラマ(過去・今)」と「これからジオラマ(未来)」を設置し、“小金井市の思い出の場所”や“あったらいいなと思うこと・場所”を工作で表現したり、コメントカードに書いたり、また、ほかの人のコメント「いいね」シールを貼ったりする場を設けました。
その場に居合わせた人々のおしゃべりが生まれるだけではなく、だれかが作った電車でほかのだれかが遊ぶなど展示を通じた交流も生まれ、ジオラマを「築き」ながら、多くの方が他者の想いや地元の魅力に「気づく」空間が創り上げられていきました。
もうひとつの企画は、対話型演劇ワークショップ「みんなでつくる!こがねい小劇場」。
学芸大学の学生さんが、登場人物A「今日は晴れて嬉しいよね」→登場人物B「え?私はそう思わないよ」という会話劇を披露し、なぜBはそう思ったのか、その理由をグループに分かれて考えてみよう!と促すと、いろいろな考えがあげられました。
その会話劇の続きとして、小金井市の好きなスポットについての紹介映像のような短い演劇を参加者同士が自由に設定を考えて演じるチャレンジも。
演劇のセリフの裏側にある他者の想いを想像したり、次の展開を考えたり、実際に演じてみたりすることで、人々の多様性に「気づく」機会、そして、参加者同士が「結びつく」機会となりました。
半年間かけて学生さんを中心に「共生社会の実現とはなにか」を真剣に考えてディスカッションを重ね、学生さんたちが得意とする表現方法でアプローチした結果、多くの来場者に楽しんでいただきつつ、「気づき」を持って帰っていただけるイベントとなりました。
★日を追うごとに、「気づきの葉」(アート参加者の感想)と、「気づきの実」(ワークショップ参加者の感想)が茂っていった「気づ木」は、写真撮影スポットにもなっていました。
ご来場いただきましたみなさま、レビューをお読みいただいたみなさま、ありがとうございました。